君ともう一度~入れ替わってから知った気持ち~
「うん。家族と来てたんだけど…ちょっとはぐれちゃって…」
「…え!そうなの!?大変じゃん!」
「うん…今探してるんだけど見つからなくて…。こなは誰と来てるの?」
「わ、私も家族とだよ。ほら……」
そう言って、後ろにいる家族を指差したけど…
「…え、いないっ!」
さっきまで一緒に歩いてたはずなのに、どこを見てもいなかった。
「えっ…まさか、こなもはぐれたの?」
「そ、そうみたい…」
もう、最悪だよ…。
みんな、どこ行っちゃったのー!?
「…しょうがないから、2人で探そっか」
心の中で家族に文句を言ってたら、翔磨がさらりとそんなことを言った。
嘘でしょ…。
元彼と2人っきり!?
しかも私、未練たらたらだし…。
でも、やっぱり嬉しい。
結構普通に話せてるし、初めてこなって呼んでくれたのも嬉しかった。
「…そうだね。2人で探そう」
私中本こなは、あまり意識せずに、今を楽しむことにします。