君ともう一度~入れ替わってから知った気持ち~

6時半ぐらいからお祭りに来て、もう一時間以上は歩いてる。

いろいろ食べてはいたけど、わたあめとか冷凍イチゴとか、お腹にたまらないような物ばっかりだったし。


そりゃ、お腹空くよね!うん。

翔磨なんて、全然食べてなかったみたいだし。


…ということで、私達は近くにあった“たこ焼き”の匂いに惹かれて、1つずつ買った。

本当は、座ってゆっくり食べたかったけど、人が多すぎて座る場所なんてない。

だから、仕方なく歩きながら。


それにしても、このたこ焼き。
ホカホカの生地とプリプリのたこが合ってて、めちゃくちゃおいしいな。

翔磨もおいしいって思ってるかな?
そう思って隣を見てみると…


たこ焼きの上にかかっていたソースが、翔磨の着ているTシャツにべっとり。


「うわー、結構付いてるね…。大丈夫?」

「うん…やっちゃったー」


そう言って、テヘッと笑った翔磨。
女の子みたいだな…。


< 32 / 163 >

この作品をシェア

pagetop