君ともう一度~入れ替わってから知った気持ち~
「2人とも、ありがとな!はい、みんな拍手ー!」
そんな先生の声を合図に、クラスで盛大な拍手が起こる。
拍手を向けられているのは私。と翔磨。
黒板にでかでかと書かれた、“高山祭実行委員”“小倉”“中本”という言葉たち。
美由希の言った通りになってしまった。
まさか、本気で推薦するなんて思ってなかった。
けど、美由希は本当にしてしまって。
「私、一度決めたことは、ちゃんと実行しなきゃ気が済まないんでねぇ」
なんて、どや顔で言われちゃったし。
他にやりたい人もいなかったし、お願いオーラが出まくっているみんなに見つめられたら、断りたくても断れない。
それはたぶん翔磨も同じ。
あまり乗り気じゃなかったけど、選ばれたからには最後までやり遂げないと、私も気が済まないから…。
「「頑張ります!」」
クラスのみんなに向けて、翔磨と一緒にそう言うと、より一層大きな拍手をしてくれた。