君ともう一度~入れ替わってから知った気持ち~
「3年生の部、第1位は……」
「キャー!」
1位になったクラスの先輩が、友達と手を取り合い、喜んでいる。
「2年生の部、第1位は……」
「うそ…」
自分のクラスが呼ばれなかった先輩は、友達と肩を寄せ合い、泣いている。
「1年生の部、第1位は……」
お願い…!
「1年4組です!」
隣から、嬉しそうな叫び声がいくつも聞こえる。
だめ、だった…。
でも、まだ2位が残ってる。
そう思ったのも束の間、私達と真逆の方から、さっきと同じような叫び声。
「第2位は、1組1組です!」
そう発表されたからだ。
周りを見ると、ほとんどの女子が泣いていて、いつも強がっている男子達もみんな、涙目だった。
「2位までには入れなかったけれど、君達が練習してきたことに無駄はない。
頑張ったことに、自信と誇りを持ちなさい。
俺は、絆が強い1年5組が大好きだー!」
いつもは厳しい担任の、少し優しい言葉。
気付いたら私も泣いていた。