君ともう一度~入れ替わってから知った気持ち~

そんな決意をしてから3日が経った今日は、待ちに待った終業式。

寒い体育館での式も終わって、今は教室で学活中。


「次、中本」

「はい」

「…ちょっと落ちたな。まぁ、3学期頑張れよ」

「はい…」


先生に通知表を渡されて、自分でもわかるような渋い顔をしている私。


高山祭で忙しかったから…っていうのは、ただの言い訳にすぎないけど、期末テスト手を抜きすぎたなぁ…。

でも、最近数学とか難しくなってきたし、やっぱり私も塾行った方がいいのかなぁ…。


「こーなっ!難しい顔してどうしたの?早く帰ろうよー」

急に現れた美由希の声に驚いて、周りを見ると教室には私と美由希だけ。

いつの間に学活終わったんだ!


「ごめん、美由希。私、今日も部活あるんだ」

「そうなんだ!じゃあ、部活頑張ってね。ばいばい!」

「ありがとう!ばいばーい」


この間、美由希に冬休みの部活のことを話すと、とても応援してくれた。

美由希は水泳部だから、学校のプールが使えない冬は個人で練習なんだって。


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