君に夢を伝えよう。
初めて
私は、土屋こはる。高2で、人見知りでドジで運動神経は最悪。男の人は苦手。

そんな私にも夢がある。


それは---。


「おっはぁ〜!」私の親友の福田渚。お調子者で明るくて元気‼︎運動神経はすごくいいの。頭は…おいといて。

「おはよ。」私は席に座ったまま渚にあいさつする。
「もぉ〜!朝っぱらからなにしてんの‼︎」渚は、私の机から私がやっていた提出課題をさっと取り上げた。
「んも…ちょっと返してよー。今日提出なんだってばぁ。やったの?」私は手を伸ばしながら渚に問いかけた。

「やってない!」自信満々に言う渚。
やれよ!って言いたい気持ちは抑えて…
「私はやりたいんだけど。返してよ。」
しょうがないなぁ。とでも言わんばかりの顔で渚が、はい。と机に置いてくれた。
「後で写させてね〜」これはいつもの事。私は決まって「はいはい」これでいつもなら会話が終わる…はず…なんだけど。渚が口を開く。
「そういえば、今日転校生が来るらしいよ〜!」嬉しそうに手を合わせて渚が言う。
「へぇ…。男?」男だったら最悪だ。もう、男子が増えるのはこりごり。
「それが、男子らしいよ。かおるには残念だけどクラスの女子は喜んでるよ。もちろん、私も!」たしかに、辺りを見回してみるとほとんどの人が転校生の話をしている。
なんで、皆知ってるんだろう…なんて考えながらもどんな人だろう。って考える。おとなしい子がいいな。
うるさい子だったら積極的に話しかけてきそうだし…。

「席につけー。今日は転校生を紹介する。」いつのまにか先生がらやってきて出席簿を教卓の上に置く。

わあっと皆が一斉に席に座りざわざわしだした。
「皆静かに!はいってきてー」どうか…どうか…おとなしい子でありますように。
ガラッ
きゃーーっっ
女子が一斉に叫んだ。
案の定、すっごくイケメン。
「しーずーかーに!」先生のどでかい声が教室に響く。
その瞬間一瞬静かになった。 だけどまた、ざわざわしはじめた。

あぁ。おとなしい子が良かった。あんなに願ったのに…ひどいよ神様…。
私が静かにしてれば一般的な男子だと用がない限り私には話しかけてこない。だから、少なくとも害はあまりない。

だけど…今回は絶対叶って欲しかった。
なぜなら…今回転校生は私の隣の席だからだ。
私の隣は空いていた。
朝、渚から聞いた時まさかとはおもったけど…本当に来るなんて…。

「えーと、宮本煇です。よろしくー」ちゃ、チャラっ…。第一印象。きまりました。
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