森に抱かれて

「…ライダーキングは恩着せがましくない、か」

佐藤は、ペンションを見上げる。

「俺もそろそろ家賃払えるようにならないとな」

智子は食事の後片付けを済ませると、まずは一階の掃除、トイレ掃除等を済ませる。

「さて、2階の部屋はどうなるのかな?」

佐藤さんに聞いてみよっと。

裏の出入口のドアをそ〜っと開ける。

あ、なんか干してる。行ってみよっと。

「佐藤さ〜ん」

物干し竿に今染めたばかりのランチョンマットを干している佐藤は、呼ばれて振り返る。

< 106 / 494 >

この作品をシェア

pagetop