森に抱かれて

「いいよ。コースター、提供するよ」

「ほんとですかっ」

「だから、俺は…」

「嘘は言わないんでした、すみません。嬉しくて、つい。ありがとうございます」

「ただし」

「ん?」

「俺も、シンイチを見習って『がっちり』することにしたから」

したから?

佐藤は回りを見渡す。

「どっか、適当なところでいいんだけど、草木染めの販売スペース作らせてもらっていいかな?」

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