森に抱かれて

「シンイチ〜っ」

うわっ、佐藤さんが呼んでる。

「要が来たから、コーヒー、要の分もよろしく」

「あ、はいっ」

あ〜、もう逃げられない…。ここは腹を決めて行くしかない。

冷蔵庫から水だしコーヒーを取り出し、さっき温めていたケトルに1杯分継ぎ足し、もう一度温め直して、コーヒーカップ1客と一緒に二人の前に現れる。

「要さん、おはようございます」

「あ、しんちゃん、おはよ」

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