森に抱かれて

要は外に出ると裏で作業している佐藤の所に行く。

「納品物?」

「ああ」

佐藤はステンレスの棒で掻き混ぜながら、蓬を煮出している。

「しかし、驚いたな」

「何が?」

「お前が『がっちり』稼ぐ気になったって事だよ」

「…」

「しんちゃんの影響?」

「…まぁな」

「ふ〜ん」

「なんだよ、その目は」

「別にぃ。仲良くやってんだと思ってさ」

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