森に抱かれて

言うだけ言うと、ドアを閉める。

「あ、おいっ。…はぁ、ホントにがっちりだな」

佐藤は言われた通に手を洗うと、

「は〜、ふぅ〜…」

と、大きく深呼吸して表の入口に向かう。

「佐藤、今参りますので」

「お仕事中だったんじゃないかしら?」

「いえ、ちょ〜どっ、終わったところだったみたいで、タイミングが良かったです」

「あら、そう?」

よしっ。次は、コーヒー、コーヒーっと。

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