森に抱かれて
「作品を気に入って頂けて、僕も嬉しいです」
「体験教室では、何を染めるのかしら?」
「あ、それでしたら…」
佐藤がカウンターの方に退いた智子の方に視線を送ろうとした時には、智子が手にファイルを持って立っていて、
「はい、どうぞ」
と、佐藤に手渡す。
「っ!ありがと」
佐藤は少々驚きながらも、ファイルを受け取り中里に見せる。
「お客様の方で、体験のコースや、染める物は選んで頂ける用にしています」