森に抱かれて
実は空手家
「おはようございます」
「おはよ」
佐藤がテーブルに付くと、コーヒーを置き、智子も椅子に座る。
「疲れはとれましたか?」
「ああ。お蔭さまで、ぐっすり眠れたよ」
「また来てくれるといいですね、佐藤先生」
「フッ、そうだな」
「あっ、そうだ。ちょっと待って下さいね」
智子は立ち上がってレジの所にに行き、中から封筒を取り出すと、戻って来て座り、封筒をテーブルに乗せて、スッと佐藤に差し出す。