森に抱かれて

「私、『ライダーキング』すっごい見てたんです」

「聞いたわ。なんか、ライダーキングの事覚えてて貰って、凄く喜んでた」

「本当ですか」

「ええ。私は、あんまり見てないんだけどね」

「佐藤さんもあんまり見てないって言ってました、そう言えば」

「…あ、そう」

「はい」

「じゃ、コーヒーも頂いた事だし、ちょっと謙太郎の顔見てこようかな」

美咲は立ち上がる。

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