森に抱かれて

中里は満面の笑みを佐藤に向ける。

「では、来週ね」

「はい、お待ちしております」

「ありがとうございました」

打ち合わせを終えると瀧澤と中里は帰っていく。智子は3人がいたテーブルの上のグラスなどを片付けに行く。

「あ、待って、コーヒー飲むから」

瀧澤らをドアまで見送って戻ってきた佐藤が座りながら、コーヒーカップに手をかける。

「新しいの、入れ直しましょうか?」

「いや、いい」

智子は片付ける為に、佐藤が飲み干すのを横に立って待っている。

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