森に抱かれて

「そうだな。じゃ、続けるよ」

「はい」

二人は段々沢の方に近づきながら、茜を探しては掘り続ける。

よしっ、もう少しかな。

「佐藤さん、あとどのくらいですか?」

「そうだな、あと、一人一つかな」

「じゃ、ラストですね」

「ああ」

よ〜しっ、俄然やる気出ちゃった。ん?なんか聞こえる。水の音?

「佐藤さん、沢ってもうすぐなんですか?」

「ああ。すぐそこだよ。行ってみる?」

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