森に抱かれて

「ん〜…」

智子はゆっくり目を開ける。

「…ん?美咲さん?」

「あ、最初に私見ちゃった…」

「シンイチっ」

佐藤と要もベッドに寄って智子の顔を覗き込む。

「あれ?要さんまで。私なんで、あっ」

智子は頭に痛みを感じたのか、顔を苦痛に歪める。

「痛むか?」

「はい…。あれ?なんで痛いんだろ…」

「沢で滑った拍子に石で打って頭切っちゃったのよ。覚えてない?」

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