森に抱かれて
「でも、コーヒーぐらいならご馳走しますよ。よかったら、中へどうぞ」
男はそう言うと、ドアを開けてログハウスの中に入る。
…そう?じゃ、ご馳走になっちゃおうかな。
「すみません、お邪魔します」
わぁ、なんかキレイと言うか、殺風景と言うか…。確かに『開店休業』っぽいな。
「全然使ってないんですか?」
「あ、いや。俺が一人でここで飯食ってる」
男はカウンターの中に入りオシャレなヤカンで湯を沸かし始める。