森に抱かれて

トーストが焼き上がると皿に乗せて、コーヒーと両方を持って佐藤のいるテーブルに戻り、向かい合わせて座る。

「おはよう」

あっ。

「おはようございますっ」

挨拶もまだしてなかったんだったっ。朝食の事で頭がいっぱいで朝の挨拶も出来ない女なんて、最低だ…。

「マーガリンしかないけど、つける?」

「あ、つけます。ありがとうございます」

こんな最低女に優しい。

佐藤はゴクッとコーヒーを飲み干す。

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