日記の1ページを見た四人は再び沈黙になってしまった。

なんだか複雑な思いで次のページを開いた。
――高岡さん――
ここに来た時から一言も声を聞いた事が無い。でも彼は本当に優しい人なんだって事は分かっている。笑顔が素敵。先日ネコを拾ってきた。嬉しそうだった。高岡さんの過去に何があったかは分からない。声を聞けなくてもいい。でも、いつまでも優しい高岡さんでいて欲しい…

――佐藤さん――
最近腰痛に悩まされているみたい。あまりにも痛そうだったから、医者に話を聞きにいった。医者が言うには、少しでも歩かせなさいと。本当は一階の部屋にしてあげたかった。でもあまり外に出ない佐藤さんだから、せめて自分の部屋に行くための階段の上り降りだけでも運動になればいい。私の上の階なら、「今日は足音が聞こえない、大丈夫かな?」といつでも気にできるから。
いつまでも元気でいて欲しいな。


……………これババァが書いたんだよね………???
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