あの丘の上で【上】


全く、高瀬さんは分かってない。


自分の今言った言葉で、どれだけ僕が動揺してるか。


「ばーか。」


「えっ、なんで私貶されてるの?」


「そんなことより、もうすぐ体育祭だね。」


そう言うと、目を輝かせながら笑った。


「今年はちゃんと出られそうなんだ!」


去年は結局、高瀬さんは出場しなかった。


いきなり用事ができた、とかで。


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