あの丘の上で【上】


「私は、これから残りの力を振り絞って、全ての記憶を持たせたドッペルゲンガーを作ります。」


あぁ、私のすることは。


「その雪菜を、私が眠らせます。」


その言葉に、雪ちゃんは頬を緩めた。


もちろん涙を流したまま。


「そのあと、その私を暗部に見つからないところに結界とともに隠します。
その鍵を…」


チラッとこちらを見て、苦しそうな顔をした。

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