ずっと、親友だよ。



優芽は手首を縄で結ばれてる。



「梨香…っ」


優芽が今にも泣きそう。


優芽…

私は今まで優芽のなにをみてきたんだろう。

いつも見た目ばかりにとらわれて、自分と比べて勝手に妬んで…

優芽はこれっぽっちも悪くなかったのに。


ほんとにごめんね。


そう思ったら、涙が出てきた。


「梨香、泣いてるぅ

土下座したらやめてあげる♪

これからもいじめてやるけど」


真利は笑ってる。


誰が土下座するか。

私は優芽を想って泣いてるのに。

あんたの暴力なんて、全然効いてないんだからっ。


私のことをおさえてた萌たちも笑ってる。


同時におさえてた力が弱まる。


「離してっ!!」

勢いよく腕をふったら、萌たちはバランスを崩して転んだ。


「優芽、行くよ!!」


優芽はあわててついてくる。



「あっ!待ちなさいよ!」


後ろから真利の声。


「チクったら許さないよっ」


チクらないわけない。


もう真利なんて怖くない。

今は優芽という大切な存在がいる。

守るべき人ができた。


優芽のためにこんなに行動できることに驚いた。


それから先生のとこ行ったら、まず私の姿に驚かれた。

殴られたから腫れまくってたみたい。


優芽は泣きすぎで目が腫れてすごいことになってる。


理由を知った先生は真利を停学にした。



真利がいない今、クラスのみんなは優芽に謝り、再び仲良くなってる♪


< 28 / 30 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop