『風のいたずら…』
そしていつも通る外階段ではなく、内側の階段を使おうと決めて急ぎ、足を進める。
心の中は凄まじい嵐が吹き荒れていたけれど、一連の事は全て偶然が重なっただけ…
だから誰にも苦情をいう訳にもいかない…
強いて言えば無理やり私に『テディ』を押し付けた母には苦情を言っても許されるよね?
外階段の踊り場にいた男子が誰だったか?
一瞬の事で覚えてなんかいない…
でも向こうは私だと分かった人が居たかも知れないと思ったら生きた心地がしなかった…
朝の騒ぎが嘘のように…
授業は坦々と進んで行く。
ぐったりと精神的に疲れた今日の授業はチャイムの音ともに終わりを告げた…
もう高校生だもの…
今朝のあの下着を着けていたのが誰だったか?
興味本位で探す人なんている訳なかったか…
『心配し過ぎだったなぁー』そう思っていたところに聞き覚えのある声が…
私に声を掛ける。