今日もキミと空を仰ぐ
それと同時に、私も歩き出した。
歩きながら、考えた。
堀田真美は、おとこったらしなんかじゃない。
軽い女でもない。
ただただ純粋な女子なんだ。
今日話してみて、確信した。
認めたくないけど、認めざるを得ないことなんだ。
だって、さっきの堀田真美の言葉には、偽りが全く感じられなかったから。
しかも、こんな私にまで、皆と同じように笑ってくれる。
真の言うとおりだった。
堀田真美のこと、何も知らないくせにあんなこと言って。
私、最低だ………。
下を向くと涙が零れそうになったから、目を瞑って上を見上げた。
目を開けるとそこには、真っ白な雲がプカプカと浮かんでいる、真っ青で綺麗な青空が広がっていた。
東西南北、様々な方向の空を見ると、西の方には鼠色の濁った雲が浮いていた。
浮いているというより、今にも地上に迫ってきそうな、そんな感じの雲。
嫌な感じ。
ふと、思った。
私の真上に浮いている真っ白な雲が堀田真美だとしたら。
私は西の方にある、あの濁った雲だ。
白い雲は、誰の邪魔もせず、青い空をより引き立てる。
濁った雲は、青い空を覆い隠してしまい、人の気分も暗くしてしまう。
はは……。
本当、ピッタリじゃん。
なんだか悲しくなって、笑えてしまった。