ママと呼ばれたい ~素敵上司の悲しすぎる過去~
「ちょくちょくまみを見てもらってるしね」


それは確かにあると思う。他に頼める人はいない、と新藤さんは言っていたし。私が代わりたいけど、そうも行かないしね……


美沙さんについてはモヤモヤするけど、私にはどうする事も出来ないのかなあ……


あ、そうだ。あの事を謝らなくちゃ。恥ずかしいけど……


「新藤さん、私もごめんなさい」

「ん? 何の事かな」

「お気付きだと思いますけど、私、新藤さんが寝ている隙に、その……」


さすがに“キスをした”とは言いにくかった。


「ああ。僕こそごめん」

「え?」


やっぱり新藤さんは気付いていたらしい。でも、どうして新藤さんが謝るんだろう。私が一方的にした事なのに……

< 127 / 197 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop