ママと呼ばれたい ~素敵上司の悲しすぎる過去~
「いない。あの二人はOL風だから怪しいけど、まるでこっちに感心なさそうだからね。たぶん違うと思う」
「私もそう思います。ウェイトレスさんはどうでしょう?」
「いや、違うと思う。声が全然違うし、そもそもここの従業員ではないと思うんだ」
「どうしてですか?」
「それはね、あの女は細かく時刻まで指定して来たからさ。従業員ならそんな必要はないと思うんだよね。大雑把に“夜”でいいはずだ。ずっとここに居るんだから」
「ああ、確かにそうですね?」
やっぱり竹宮さんは頭の回転が速いなと、私は改めて感心した。
となると、その女性はこれからやって来るのだろうか。出入口は私からは斜め後方なので見えないけど、その代わりに竹宮さんはしっかりそちらに目を向けていた。
オーダーしたスパゲティが来たけど、あまり食べようという気が起きない。竹宮さんから「食べようか?」と言われ、一応フォークを持ってはみたけれども。
しばらくして、私の斜め後ろで入口が開く気配がし、竹宮さんはハッとしてそちらに目を凝らした。
「私もそう思います。ウェイトレスさんはどうでしょう?」
「いや、違うと思う。声が全然違うし、そもそもここの従業員ではないと思うんだ」
「どうしてですか?」
「それはね、あの女は細かく時刻まで指定して来たからさ。従業員ならそんな必要はないと思うんだよね。大雑把に“夜”でいいはずだ。ずっとここに居るんだから」
「ああ、確かにそうですね?」
やっぱり竹宮さんは頭の回転が速いなと、私は改めて感心した。
となると、その女性はこれからやって来るのだろうか。出入口は私からは斜め後方なので見えないけど、その代わりに竹宮さんはしっかりそちらに目を向けていた。
オーダーしたスパゲティが来たけど、あまり食べようという気が起きない。竹宮さんから「食べようか?」と言われ、一応フォークを持ってはみたけれども。
しばらくして、私の斜め後ろで入口が開く気配がし、竹宮さんはハッとしてそちらに目を凝らした。