ママと呼ばれたい ~素敵上司の悲しすぎる過去~
「そうなんだあ」
「そうなのよ……」
「でも、それって過去の事よね?」
むむ。さすがは恭子だわ。鋭いところを突いて来るなあ。
「今はどうなの?」
「それがね……」
「うんうん」
「まるでやる気ナッシング」
「あらま」
そう。実際、あらまなのだ。私としても。
新藤さんは紙媒体の事は全く解らないと言うので、私は懇切丁寧に教えてあげている。彼は頭の回転は速いみたいで、飲み込みは良いのだけど、だからどうするというのがない。
今はひたすら知識を蓄え、時期が来たらバーンと何かしてくれるのかな、とも思うんだけど、どうなんだろう……
その考えを恭子に言ったら、
「その可能性は否定できないけど、私が思うに……」
「ん?」
「燃え尽きちゃったんじゃないかしら? 日電で……」
「えー? 彼はまだ38よ。早過ぎじゃない?」
「よほど濃密な人生を短時間に過ごしちゃったんじゃないかしらね?」
「濃密な人生かあ……」
そうかもしれない。今はくたびれちゃってるのかも。
そう思ったら新藤さんが気の毒に思え、私はハアーと溜め息をついた。
「そうなのよ……」
「でも、それって過去の事よね?」
むむ。さすがは恭子だわ。鋭いところを突いて来るなあ。
「今はどうなの?」
「それがね……」
「うんうん」
「まるでやる気ナッシング」
「あらま」
そう。実際、あらまなのだ。私としても。
新藤さんは紙媒体の事は全く解らないと言うので、私は懇切丁寧に教えてあげている。彼は頭の回転は速いみたいで、飲み込みは良いのだけど、だからどうするというのがない。
今はひたすら知識を蓄え、時期が来たらバーンと何かしてくれるのかな、とも思うんだけど、どうなんだろう……
その考えを恭子に言ったら、
「その可能性は否定できないけど、私が思うに……」
「ん?」
「燃え尽きちゃったんじゃないかしら? 日電で……」
「えー? 彼はまだ38よ。早過ぎじゃない?」
「よほど濃密な人生を短時間に過ごしちゃったんじゃないかしらね?」
「濃密な人生かあ……」
そうかもしれない。今はくたびれちゃってるのかも。
そう思ったら新藤さんが気の毒に思え、私はハアーと溜め息をついた。