ママと呼ばれたい ~素敵上司の悲しすぎる過去~
恭子は「そうね」と言って止まっていた手を動かし、パスタを口に入れた。そしてもぐもぐした後、矢継ぎ早に質問が飛んで来た。


「じゃあ、エッチはしてないんだ?」

「うん、そうみたい」

「新藤さんとは別々に寝たの?」

「ううん、同じベッド」

「服は着てた?」

「新藤さんはどうか知らないけど、私は下着だけだった」

「自分で脱いだの?」

「ううん。新藤さんが脱がしてくれたんだって」

「ふーん、なるほどね……」


恭子は私から聞くだけ聞くと、何かに納得もしくは感心したみたいにして黙ってしまい、再びパスタをもぐもぐと食べ始めた。


「ねえ、何が“なるほど”なの?」


私はそれが気になったので聞いてみた。つまり、恭子が何に対して納得もしくは感心したのかを。

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