ママと呼ばれたい ~素敵上司の悲しすぎる過去~
私は、普通に誰かお客さんが来たんだなと思ったのだけど、新藤さんは一瞬緊張し、まみちゃんまでハッと息を飲んだように感じたのは、私の気のせいだろうか……
「ちょっとごめん」
新藤さんは、心なしか沈んだような声で言い、ダイニングを出て行った。まみちゃんはと言うと、さっきまでニコニコして上機嫌だったのが嘘だったかのように黙り込んだ。
そして、微かに女の人の声が聞こえたと思ったら、一瞬だけど泣きそうな顔をしたように私には見えた。気のせいかもしれないけど。
「まみちゃん……?」
「おぷろ、はいる?」
「う、うん。入ろう?」
「ごほん、よんで?」
「本ね? いいわよ?」
まみちゃんは、やけに真剣な顔で言い、私が返事をすると、ようやくニコッと笑ってくれた。
それでホッとしたのだけど、確かにまみちゃんの様子がおかしかったと思う。私の思い過ごしかもしれないのだけど……
「ちょっとごめん」
新藤さんは、心なしか沈んだような声で言い、ダイニングを出て行った。まみちゃんはと言うと、さっきまでニコニコして上機嫌だったのが嘘だったかのように黙り込んだ。
そして、微かに女の人の声が聞こえたと思ったら、一瞬だけど泣きそうな顔をしたように私には見えた。気のせいかもしれないけど。
「まみちゃん……?」
「おぷろ、はいる?」
「う、うん。入ろう?」
「ごほん、よんで?」
「本ね? いいわよ?」
まみちゃんは、やけに真剣な顔で言い、私が返事をすると、ようやくニコッと笑ってくれた。
それでホッとしたのだけど、確かにまみちゃんの様子がおかしかったと思う。私の思い過ごしかもしれないのだけど……