【短編集】stars★
「別にいいけど…」
それからしばらく続く沈黙。
なんなのもぉ!
何か言ってよ!!
…
結局、沈黙を破ったのはあたしだった。
「…何できたの?どうせお母さんに言われてきたんでしょ?」
「…‥…‥」
図星なんですか?
「…帰っていいよ。遅くなるって言っといて?あたし戻るから」
はぁ…
松井君にひどいことしちゃった。
謝んないと。
あたしはいっちゃんと走ってきた道を戻る。
でも…
「いっちゃん、腕離して?」
いっちゃんの手はあたしの腕を掴んだまま。
これじゃあどこにも行けないじゃん…
なのに何も喋らないいっちゃん。
そーっといっちゃんの顔を覗きこむ。