【短編集】stars★
「じゃあバスタオル出しとく」
「ありがと」
雅人が笑う。
それを見てあたしはお風呂に入った。
チャポン…
今まで深く考えなかったけどこのお湯には雅人も入ったんだよね。
…そう考えるとなんか複雑。
サッサとあがろう。
あたしはお風呂を上がって部屋へ向かう。
…雅人の部屋に寄ろうかな。
コンコン…
雅人の部屋のドアを軽くノックする。
「入っていい?」
「いいよ」
優しい雅人の声が返ってくる。
意外に片づいてる雅人の部屋。
入ってすぐに雅人のベットがある。
このベットでいったい何人の女を抱いたんだか。
そんなのもお構いなしにベットに座るあたし。
「…香水くさい」
鼻をつく甘ったるい香り。
これはいつも雅人がつけてる香水じゃない。
「聡子チャンだよ。たぶん」
クスッと笑ってあたしの前に座る雅人。
「智美は香水つけないの?」
「苦手だから。そういうの」
「でもいつも飴みたいな匂いがする」
「ボディーソープかな?」