【短編集】stars★
いつもの雅人じゃない…
これがあたしの見たかった雅人?
優しい雅人はどこいったの?
雅人が服のボタンを外していく。
あたしは下着だけの姿になった。
「智美…綺麗だよ…」
綺麗なんて言われても嬉しくなんかない。
いつも雅人が言ってくれた可愛いの方が嬉しくて…
馬鹿だなあたし…
何を欲張っていたんだろう。
「やだ…もうやめる…」
ブラのホックを外そうとしていた雅人の手を止める。
「…いいよ」
これじゃあ、あたしも今まで雅人に抱かれた女と一緒じゃない…
何を期待してたんだろう。
雅人はあたしをほっぽって黙々と服を着る。
あたしは下着姿のままベットの上に放置された。
あたしの頬を、涙が濡らした。