【短編集】stars★

～雅人side～

俺には血の繋がらない姉がいる。

小５のときにできた姉。

正直あの頃は姉弟なんて欲しくなかった。

いたってウザいだけじゃん。

俺の父親は母と別れてどっかの女と結婚した。

初めて智美と会ったとき、智美は母親の後ろにずっと隠れていた。

智美はいわゆる美人だったけど、性格が悪そうに見えた。

自分を可愛いって認めてるような自意識過剰みたいな女。

「ほら、智美挨拶しなさい」

一向に出てきそうになかったから俺から言ってやった。

「俺、雅人って言うんだ。よろしくね、智美姉さん」

俺は手を差し出す。

いつもの営業スマイルでばっちりだ。

少し顔を赤らめて智美は俺の手を握った。