【短編集】stars★
「だ、だめだよ…そんなことしちゃみんな悲しむ…」
…ほら、
智美は優しい。
「でもね…それだけじゃないの…」
俺の手をぎゅっと握る智美。
「不安なんだ…怖いの。みんなが変わっていって、あたしも変わっちゃうのが」
俺はコクリと頷く。
「…最近は、みんなでご飯食べないし、あたしは子供の頃みたいにみんなで食べたいのに…」
智美をこんなに不安にさせたのは俺のせいだ。
でも言葉が見つからない。
だから…
「智美、おいで?抱きしめてあげる」
俺は腕を広げて智美に笑顔を向ける。
「ひっく…うわぁー!」
「よしよし…」
こんなになるまで色んなものを溜め込んで、
これからも、ずっと俺が守ってあげる。