恋する貴方はナルシスト?!
「やぁやぁ、サエコくん。今日の俺は一段と美しくないかな?」
私の存在に気付いて、バイオリンの演奏を止めたソイツが、前髪をかきあげながらそんな事を言ってくる。
「うるせ〜よ、トージョー先輩のナルシスト。」
そう、お気付きだとおもうが、ソイツというのはさっき窓際にいた美青年。名前は東條権之助という。私の一つ上の先輩、高校三年生で。
その実、ものすっっっっっ………ごい
ナルシスト
なのだ。