恋する貴方はナルシスト?!



「さて、今日は君にピタゴラスについて教えてあげようと思っているんだが。」




あともうひとつ、先輩が周りから距離を置かれている理由がある。




「ぴたごらす…?それってたしか数学の…」




「そう!言わずと知れた数学者の一人だ!そして、はじめに音階を見つけたのも彼だと言われているのだよ」


得意げに話す。まるで自分のことみたいだ。


「ああ、だから弾いてたんですね、それ」


先輩の手に持っているバイオリンを指す。


「よくわかったな!!うんうん!なかなか俺の弟子として成長しているな!」

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