大好きだったあいつ


学校へ着くと、洋平と会わせてくれた友達の千華が駆け寄ってきた。

「ほのか、おはよう。
今日は会えた?」

「会えたんだけど…。
なんか上手くかわされて悲しくなっちゃった。」

あらら、と苦い顔をしてあたしの頭を優しく撫でた。

「でもお兄ちゃんが言ってたけど、本当にあの人なかなか彼女作らないんだって。
理想高いんじゃねーのって言ってた。」

「絶対そんなのあたし論外じゃんかー!」

えぇぇと机を叩く。

「大人しくその辺の男子で我慢したら?」

教室の男子を見渡す。

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