大好きだったあいつ
「つまんなそう…」
「うん。
なんか、いっつも目が笑ってないってゆーかね。
君、楽しい事ないの?って聞いたら、ないって言われた。」
それ、なんか凄いエピソード…
「…元気?洋平くん。」
「あ、はぁ。
多分元気なんじゃないですかね。
相変わらず性格悪かったですけど。」
「そっかぁ。」
優しく微笑む唯さんと無言の浩一に違和感を感じつつ、家を出た。
なんかお酒飲みたいな…
ふと近くにあった立ち飲み屋さんにぶらりと足を運ぶ。
21歳なのに、1人酒なんて寂しい女だ。
適当にビールを注文して、空いてる机がないかとふらふらしていると、男と目が合った。
「あっ!!!!」
お互いが同じ顔で叫んだ。
なんでここに洋平さんがいんの!?
今まで会わなかったのに、何故今になってやたら町中で会うんだ!