大好きだったあいつ


「……えっ?あたし?」


「もー、そうだよ、ほのかに聞いてんの!」


なんの拷問だ!
昔告った相手を横にして自分のタイプ話さなきゃならんのだ!

こうなったら、洋平さんと間逆の事を……


「そ、そうだな。
優しくて、誠実で、あたしを泣かせない様に守って大事にしてくれる人かな!」


よし、洋平さんには無いものばかり!


「えー、洋平さんぴったしじゃん!!」

!??


はい!?と沙耶を見ると、手を組んで洋平さんを見つめる。



「だってさ、かっこいいし優しいし誠実だしこの前沙耶の事守ってくれたじゃん?
洋平さん本当パーフェクトですよね!」


どこが!

猫被ってるから、そう見えるのか!


「あっはは、悪いけどそんないい男じゃないんだなこれが。
あんまり女の人得意じゃなくてさ。
ほのかちゃんの理想とは程遠いよ。」


上手くかわした!


「や、広瀬さんは男から見てもすげー良い男っすよ。」


ずっと黙ってた一郎がいきなり話し出した。





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