スイーツ男子、佐藤くん
メールの作成画面を開き、震える指で文字を打つ。
「一緒にお祭り回りませんか。」
文字はすぐに打てた。でも、送っていいのか迷ってしまう。うーん、と悩んでいると、横からスッと指が伸び、送信ボタンを押された。お、送っちゃった!
「焦れったいな、藤山!俺を見てろ!」
そう言うと伊織くんはすばやく電話の番号を打ち込み、耳に当てた。何回かコール音が響く。
「もしもし!?なんや、いおりんか!」
聞こえてきたのは真広先輩の声。スピーカーにしてあるから、私にも聞こえた。
「で?どないしたん。」
「この後の祭り、俺と金魚すくいの勝負しましょうよ!先輩勝ったら、俺奢るんで!」
「ええよ!んじゃ、玄関で待っときー。」
はーい、と伊織くんは返事をして、切った。無言で親指を立てて、こっちを見てくる。なんだろ、今の自然な流れ。
私にそんな自然なことが、できると思ってるの!?
「一緒にお祭り回りませんか。」
文字はすぐに打てた。でも、送っていいのか迷ってしまう。うーん、と悩んでいると、横からスッと指が伸び、送信ボタンを押された。お、送っちゃった!
「焦れったいな、藤山!俺を見てろ!」
そう言うと伊織くんはすばやく電話の番号を打ち込み、耳に当てた。何回かコール音が響く。
「もしもし!?なんや、いおりんか!」
聞こえてきたのは真広先輩の声。スピーカーにしてあるから、私にも聞こえた。
「で?どないしたん。」
「この後の祭り、俺と金魚すくいの勝負しましょうよ!先輩勝ったら、俺奢るんで!」
「ええよ!んじゃ、玄関で待っときー。」
はーい、と伊織くんは返事をして、切った。無言で親指を立てて、こっちを見てくる。なんだろ、今の自然な流れ。
私にそんな自然なことが、できると思ってるの!?