スイーツ男子、佐藤くん
先輩方には頭が上がらない。お世話になりっぱなしだった。

「…佐藤と何が一悶着あったみたいだな。」

「!?な、なにもないですってば!」

「嘘だな。お前の顔を見れば大抵は分かる。」

志優先輩はフッと笑って言った。

「佐藤にキスでもされたか?」

「な、なんで知ってるんです!?」

「おお、当たりか。」

「くっ…。」

先輩の誘導に乗せられ、思わず言ってしまった。これ以上嘘をついたって、先輩には勝てない。私は観念して、昨日の、自分の覚えている限りのことを先輩に言った。
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