スイーツ男子、佐藤くん
「あ、あの…佐藤くん?大丈夫?お水いる?」
私は硬直したまま動かない佐藤くんにミネラルウォーターを差し出した。が、佐藤くんはそれに見向きもせず、私の手首を取った。
「〜〜〜!サチちゃん!」
「は、はい!」
「とりあえず僕のパーカー、着ててくれる!?サイズ合わないけどとりあえず!」
佐藤くんは水着の上に着ていたパーカーをバッと脱いで私に手渡した。…パーカー、お祭りの時にも借りたような…。でも、いきなりどうしてパーカーを?といった視線を私が向けると彼は懇願するように言った。
「本当、頼むから、お願い。」
佐藤くんは着替えとして持ってきたTシャツを着ている。そういえばジロジロと佐藤くんの上半身を凝視していた。数秒前の自分がまるで変態のようで、思わず頬が赤くなる。いつもスイーツを作っていて、どちらかというと体育会系ではないように見えていた身体は引き締まっていて、見惚れてしまうほどだった。
ハッと私が平静を取り戻した時には、佐藤くんは私の前を急ぎながら走って行ってしまった。残されたのは、私と柔軟剤の優しい匂いがするパーカーだった。
私は硬直したまま動かない佐藤くんにミネラルウォーターを差し出した。が、佐藤くんはそれに見向きもせず、私の手首を取った。
「〜〜〜!サチちゃん!」
「は、はい!」
「とりあえず僕のパーカー、着ててくれる!?サイズ合わないけどとりあえず!」
佐藤くんは水着の上に着ていたパーカーをバッと脱いで私に手渡した。…パーカー、お祭りの時にも借りたような…。でも、いきなりどうしてパーカーを?といった視線を私が向けると彼は懇願するように言った。
「本当、頼むから、お願い。」
佐藤くんは着替えとして持ってきたTシャツを着ている。そういえばジロジロと佐藤くんの上半身を凝視していた。数秒前の自分がまるで変態のようで、思わず頬が赤くなる。いつもスイーツを作っていて、どちらかというと体育会系ではないように見えていた身体は引き締まっていて、見惚れてしまうほどだった。
ハッと私が平静を取り戻した時には、佐藤くんは私の前を急ぎながら走って行ってしまった。残されたのは、私と柔軟剤の優しい匂いがするパーカーだった。