スイーツ男子、佐藤くん
「会長!何の御用ですか?臨時の打ち合わせっていうから急いで来たんですよ!」
「…理玖、少し黙って。」
勢い良く生徒会室に入って来たのは、黒髪の男女だった。
はじめて見る人だった。
特に女の子の方なんて、まるでクールビューティーという言葉を擬人化したような子だ。
「ごめんなさいね、呼んでしまって。えーっと、じゃあ自己紹介してもらってもいいかしら。」
「自己紹介?」
男の子が不思議そうな顔をしながら振り向いた。
きょとん、とした顔で意味が分かっていないようだった。
「えーっと、普通コース2年4組の日下部理玖っす。ちなみに会計。よろしく!」
「…料理科の日下部羽実。理玖と同い年よ。…書記をやっているの。」
同じ名字だから、きっと双子なのだろうか?
二人の自己紹介に続けて、伊織くんが口を開いた。
「楠木伊織、美容科。よろしくな!」
「佐藤慶太、料理科だよ。あぁ、日下部さんとは同じクラスだから…はじめまして、ではないけどね。」
「…知ってる。あなた、いつも先生に褒められているもの。」
「知ってたんだ。ありがとう、日下部さん。」
「…別に。」
日下部さんはぶっきらぼうにそう答えるけれど、頬は少し桃色になっていた。
二人のやり取りを見ているだけでどこか心臓が痛くなる。
仲がいいのは当たり前だよ。
だって2人はクラスメイトでー…
とそこまで考えたところで、まだ自分が自己紹介をしていないのに気付いた。
「ふ、藤山沙智、普通コース2年2組です。よ、よろしくお願いします…。」
震えた声で自己紹介をすると、それを見ていた日下部くんが「よろしくなー」と言った。
日下部くん、いい人かもしれない…。
なーんて、私は単純だと思う。
「…理玖、少し黙って。」
勢い良く生徒会室に入って来たのは、黒髪の男女だった。
はじめて見る人だった。
特に女の子の方なんて、まるでクールビューティーという言葉を擬人化したような子だ。
「ごめんなさいね、呼んでしまって。えーっと、じゃあ自己紹介してもらってもいいかしら。」
「自己紹介?」
男の子が不思議そうな顔をしながら振り向いた。
きょとん、とした顔で意味が分かっていないようだった。
「えーっと、普通コース2年4組の日下部理玖っす。ちなみに会計。よろしく!」
「…料理科の日下部羽実。理玖と同い年よ。…書記をやっているの。」
同じ名字だから、きっと双子なのだろうか?
二人の自己紹介に続けて、伊織くんが口を開いた。
「楠木伊織、美容科。よろしくな!」
「佐藤慶太、料理科だよ。あぁ、日下部さんとは同じクラスだから…はじめまして、ではないけどね。」
「…知ってる。あなた、いつも先生に褒められているもの。」
「知ってたんだ。ありがとう、日下部さん。」
「…別に。」
日下部さんはぶっきらぼうにそう答えるけれど、頬は少し桃色になっていた。
二人のやり取りを見ているだけでどこか心臓が痛くなる。
仲がいいのは当たり前だよ。
だって2人はクラスメイトでー…
とそこまで考えたところで、まだ自分が自己紹介をしていないのに気付いた。
「ふ、藤山沙智、普通コース2年2組です。よ、よろしくお願いします…。」
震えた声で自己紹介をすると、それを見ていた日下部くんが「よろしくなー」と言った。
日下部くん、いい人かもしれない…。
なーんて、私は単純だと思う。