スイーツ男子、佐藤くん
「呼んだ理由は自己紹介のことと体育祭のこと。ってーー申し訳ないんだけど、次の授業が始まりそうね。悪いけど、一度戻ってくれるかしら。」
「うぃーっす。」
日下部くんが間延びした返事をすると、伊織くんや佐藤くん、日下部さんも立ち上がり、生徒会室から出た。残る二年生は私と日下部くんのみ。
日下部くんに続いて私も生徒会室を出ると、出たすぐのところで、日下部くんは立ち止まっていた。
「どうせ同じ階なんだし、一緒に行こうよ!」
「う、うん…。」
そう言うと日下部くんは私のすぐ隣を歩き出した。
本人は無自覚だと思うけど、私の歩幅に合わせてゆっくり歩いてくれている。
「えーっと、藤山、であってるよね?」
「う、うん…合ってるよ、日下部くん。」
「日下部じゃ羽実と被るじゃん?理玖でいいよ!俺も沙智って呼ぶし…。」
という言葉を聞き、おそるおそる「理玖くん…?」と聞くと彼は不満そうに首を横に振った。
「俺は理玖、って呼んで欲しいな。ね、沙智。」
「うぃーっす。」
日下部くんが間延びした返事をすると、伊織くんや佐藤くん、日下部さんも立ち上がり、生徒会室から出た。残る二年生は私と日下部くんのみ。
日下部くんに続いて私も生徒会室を出ると、出たすぐのところで、日下部くんは立ち止まっていた。
「どうせ同じ階なんだし、一緒に行こうよ!」
「う、うん…。」
そう言うと日下部くんは私のすぐ隣を歩き出した。
本人は無自覚だと思うけど、私の歩幅に合わせてゆっくり歩いてくれている。
「えーっと、藤山、であってるよね?」
「う、うん…合ってるよ、日下部くん。」
「日下部じゃ羽実と被るじゃん?理玖でいいよ!俺も沙智って呼ぶし…。」
という言葉を聞き、おそるおそる「理玖くん…?」と聞くと彼は不満そうに首を横に振った。
「俺は理玖、って呼んで欲しいな。ね、沙智。」