スイーツ男子、佐藤くん
2.生徒会長、現る
憂鬱な放課後が来た。
…あの日から佐藤くんの元へは行かなかった。ううん、行けなかったというのが正しいのかもしれない。たまたま前は渡り廊下で彼の姿を見た。佐藤くんは私に気付いていないはずなのに、体がつむじから爪先まで一気に熱くなって、動けなくなってしまった。
そんな自分に戸惑って、今だに調理室はもちろん、特別棟にすら近づいていない。…佐藤くんにメールする勇気さえ心の深い、深いところに沈んでいる。
「…怒ってる、よね。やっぱり。」
あんなことしたんだもん、当たり前だよね。勝手に出て行ったんだから。軽蔑、されてもしょうがない。
はぁ、と息をはく。
すると後ろからスパァン!と扉が大きく開いた。
周りがざわざわと騒がしくなる。
そこに居たのは黄色のリボンとネクタイの男女。
「…生徒会の、副会長!?」
誰かがぽつり、と呟いた。あぁ、確かに生徒総会で見たことがある気がする。あれ、でもどうしてこんなところに…。
二人の副会長はニコニコと笑いながら教室内に入ってくる。
そして立ち止まったのはなんと。
私の目の前だった。
…あの日から佐藤くんの元へは行かなかった。ううん、行けなかったというのが正しいのかもしれない。たまたま前は渡り廊下で彼の姿を見た。佐藤くんは私に気付いていないはずなのに、体がつむじから爪先まで一気に熱くなって、動けなくなってしまった。
そんな自分に戸惑って、今だに調理室はもちろん、特別棟にすら近づいていない。…佐藤くんにメールする勇気さえ心の深い、深いところに沈んでいる。
「…怒ってる、よね。やっぱり。」
あんなことしたんだもん、当たり前だよね。勝手に出て行ったんだから。軽蔑、されてもしょうがない。
はぁ、と息をはく。
すると後ろからスパァン!と扉が大きく開いた。
周りがざわざわと騒がしくなる。
そこに居たのは黄色のリボンとネクタイの男女。
「…生徒会の、副会長!?」
誰かがぽつり、と呟いた。あぁ、確かに生徒総会で見たことがある気がする。あれ、でもどうしてこんなところに…。
二人の副会長はニコニコと笑いながら教室内に入ってくる。
そして立ち止まったのはなんと。
私の目の前だった。