スイーツ男子、佐藤くん
次に目が覚めたときにはもう辺りは仄かに明るくなっていた。僕はどうやらそのまま眠ってしまっていたらしい。
制服のまま寝ていたからか、シャツにシワが出来てしまっていた。はぁ、とため息をついて替えのシャツを出す。
現在時刻、午前四時半。高校生が起きるには十分早すぎる時間だ。
とはいえ、いつも僕の朝は早い。
僕の家に母はいない。そして父もいない。母親はいわゆるキャリアウーマンってやつだ。今はアメリカに単身赴任し、そこでバリバリ仕事をしているらしい。姉さんにも通ずることだけど、どうしてうちの女性陣はあんなにも行動的なんだろうか。
父親はパティシエだ。今はベルギーで自分の店を持っている。どうやら売れ行きは好調らしく、滅多に家には帰ってこない。
そんなわけで僕は自分ですべてをこなさなくてはならないのだ。完璧な姉さんがいるじゃないか、と思うかもしれないけれど、姉さんは家事が壊滅的だ。卵焼きを作ればダークマター、洗濯をさせれば泡だらけ、針仕事をさせれば指が針山に。そんな姉を見ていられない僕は渋々家事をしている。
「…四時半かぁ。マカちゃんも寝てるみたいでいないし…。」
2人しかいないのにやけに広い家が少しだけ寂しく感じた。
制服のまま寝ていたからか、シャツにシワが出来てしまっていた。はぁ、とため息をついて替えのシャツを出す。
現在時刻、午前四時半。高校生が起きるには十分早すぎる時間だ。
とはいえ、いつも僕の朝は早い。
僕の家に母はいない。そして父もいない。母親はいわゆるキャリアウーマンってやつだ。今はアメリカに単身赴任し、そこでバリバリ仕事をしているらしい。姉さんにも通ずることだけど、どうしてうちの女性陣はあんなにも行動的なんだろうか。
父親はパティシエだ。今はベルギーで自分の店を持っている。どうやら売れ行きは好調らしく、滅多に家には帰ってこない。
そんなわけで僕は自分ですべてをこなさなくてはならないのだ。完璧な姉さんがいるじゃないか、と思うかもしれないけれど、姉さんは家事が壊滅的だ。卵焼きを作ればダークマター、洗濯をさせれば泡だらけ、針仕事をさせれば指が針山に。そんな姉を見ていられない僕は渋々家事をしている。
「…四時半かぁ。マカちゃんも寝てるみたいでいないし…。」
2人しかいないのにやけに広い家が少しだけ寂しく感じた。