スイーツ男子、佐藤くん
バイト当日、大きな荷物を持った私は家の玄関に立っていた。佐藤先輩は「自宅まで迎えに行くわね。」と言っていたけれど、先輩が私の家を知っているか、不安なんですが…。

「…サーチーちゃーん!」

遠くから車のエンジン音と、私の名前を叫ぶ声がする。びっくりして辺りをキョロキョロと見渡すと、前方に白の大きなワゴン。助手席からは佐藤先輩が手を振っている。

それは私の目の前で停車し、勝手に扉が開いた。

「おはよ、サチちゃん。」

中にいたのはそう。
夏らしい服装の、佐藤くんだった。
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