虹色コンチェルト
「七河さんって分かりやすくて可愛いねー。あ、音羽って呼んでもいい?私のことも呼び捨てでいいから」
「え……」
(呼び捨てなんて、初めてだ……)
「?……ダメ?」
とまどっていると問い掛けられ、
ぶんぶん首を振る。
「いっ…いいよ。でも…私は、琴ちゃんって…呼びたいな」
恥ずかしくなって、
俯きながらポツリと零す。
すると――、
むぎゅーっ!
「!?」
突然、琴子が抱きついて来て驚いた。
「ほんっと!音羽って可愛いよね!性格も良さそうだし。っていうかかなりの癒し系?だよね」
「そ、そんなこと…ないょ…」
「そういう控え目なところもまたイイよね!」
「うぅ……」