虹色コンチェルト
授業といっても、
午前中はオリエンテーションで終わり、
昼休みに入った。
オリエンテーションで自己紹介をしたせいか、
朝来た時よりも空気が穏やかになった気がする。
「音羽~!お昼どうする?」
そこへ声を掛けてきたのは、
琴子だった。
「えっと…今日は学食で…」
「おっけー。私はお弁当持ってきてるけど、音羽に付き合うよ」
「あっ、ありがとう」
琴子の手には弁当の入った可愛い袋が提げられていた。
(私も、お母さんにお弁当…作ってもらおうかな)
琴子と一緒に教室を出て、
初めての学生食堂を覗く。